20201104 NO.2
◎会派如水会代表質問
9月定例議会で、如水会を代表して「今治市の財政運営について」質問した。
あまり良くないと思われている今治市の財政状況。実際のところは、とても健全に運営されている。このことを市民の皆様に知っていただきたいとの思いで質問を行った。
今治市のまちづくりの基本構想、基本計画が5年ごとに策定されるが、これに合わせて作成された「今治市の財政の現状と今後の対応について」が、議員協議会で示され、説明される。
平成27年12月の前回説明で示された中長期財政収支見通しでは、平成28年度には収支が赤字に陥り、その後しばらくは赤字財政が続く見通しで、収支の赤字は財政調整基金などを取り崩して対応するとされていた。
実績では、財政収支は赤字になることなく財政調整基金も積み増しすることができている。市の借金である市債についても、新ごみ処理施設整備や全ての小中学校の耐震化など、合併特例債を使った多くの事業を実施したにもかかわらず借入残高は順調に減少している。小さな財政努力を積み重ねたことや、税収などが想定を上回ったことなどが要因となっている。
中長期財政収支見通しの策定にあたっては安全側(特に歳入)で考えざるを得ないことは理解できる。しかし、その影響で、必要以上の緊縮財政運営が行われたのでは本末転倒である。また、将来に備えながらも、今できる住民サービスは最大限行われなければならない。このため、中長期財政収支見通しを実績に合わせて毎年更新し、これを公表するべきだと促したが、今後検討するとの答弁で終わってしまった。
今後については、道路、橋梁、下水道などの社会インフラの多くが更新時期を迎え、その対応が大きな財政負担となってくる。健全運営が行われている市財政ではあるが、楽観視できる状況ではない。厳しい状況を迎えたとしても質の高い住民サービスが行われるよう、我々議員も、しっかりと行政のチェック機能を発揮できるように研鑚を積んでいかなくてはならない。あらためて初心を思い起こされた。
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