2007年1月8日 NO.5
◎ 総務部長答弁

森京典議員の合併メリットを実感できるまちづくりについての質問に答えます。
まず、合併のメリットを市民に実感させることが必要と考えるが、どのようなことを具体的にしてきたか、また今後どのようなことをしていこうと考えているかという質問です。

市町村合併からもうすぐ2 年を経過しようとしていますが、この間、行財政の効率化に取り組んだ結果、合併時に0.470であった財政力指数が、平成17 年度決算では0.497になりました。今回の合併が今までの合併とは性格が異なり、新しい地方分権時代の受け皿となりえるように、地方自治体の財政基盤の強化が1 つの大きな目的であったことを思えば、その成果が少しずつではありますが、あがりつつあるものと思います。

しかし一方で、森議員ご指摘の市民の皆さんに合併メリットの実感があるかという点につきましては、例えば合併前に改修されていなかった施設の改修や修繕が進みつつあることや、道路や集落排水事業の整備が進んでいることなどがあげられますが、まだまだ一人ひとりが実感を持つという段階にいたっていないのも事実です。

現在は、今までのやり方を見つめ直して、無駄を省いて、痛みを分かち合いながら改革を進めている状況です。このたび、新しい総合計画を策定し、本議会で審議をお願いしているところですが、これからの今治市の進むべき道を示す指針となる計画を着実に実施することによって、順次、市民の皆さんに合併してよかったと実感していただけるように努めていかなければならないと考えています。総合計画で示している一つ一つの施策の実質的な肉付け作業が、今後大切と考えています。

次に、地域の特色ある施設の有効活用についてですが、本年度の機構改革によりまして、管財課に財産活用係、行政経営課を新設して、その中に指定管理者第3 セクター担当を設置し、施設の利用状況や費用対効果を調査し、施設の有効活用の方策を検討しているところです。施設の有効利用を検討する部局の新設も、実施してまだ1 年足らずで道半ばですが、森議員ご指摘のように、それぞれの地域のそれぞれの施設のいいところは積極的に取り入れる一方で、無駄な点はしっかりと改善していくことで、既存の施設を生かしていくよう努力したいと考えています。

次に、支所機能の強化と合併前の旧町村の行政手法の活用についてですが、地方自治体の行政手法や手続きについては、まず法令や条例が遵守されなければなりませんから、合併した以上は、統一した手法が必要です。

現在の今治市は、合併協議会において精査され、決定した事務事業の調整方針に基づいて、旧今治市の例によるとか、旧玉川町の例によるなど、それぞれの事務事業の内容に応じて、もっとも適切と判断された手法を採用しているところです。行政手法は同じであっても、それぞれの産業文化祭りに地域の特性を発揮させたり、旧市町村単位の地域特産物の生産を振興するなど、その内容について地域の特性を生かしたまちづくりを行い、市民が相互に交流する多重的な交流の仕組みづくりが大切であるというふうに考えています。合併協議の中で決められてきたこと、それが実際に動き出したときの状況への対応など、今後解決しなければならない問題も多くありますが、現在の支所の権限、機能の範囲内で全く対応ができないのか、手法は同じでもその地域あった行政の工夫はできないのか、各支所、各担当部局に問い直していく作業を指示したいと
考えています。

議員のご指摘や支所や現場の声、また地域審議会や市民の皆様からのご意見、ご提案をいただきながら、今後の施策に反映させていきたいと思います。

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