20150713 NO.1
◎さんばいあげ
6月28日(日)、今年の田植えを完了することができた。その年の田植えがすべて終わると、「さんばいあげ」と言うお祝い、慰労の宴を行っている。今から20年近く前になってしまったが、当時はJAで苗を購入するのではなく、数戸が共同で育苗していた。田植えの最後に苗代の田を全員で横並びになって手植えし、そのあと、皆で作ったご馳走で賑やかに打ち上げをしたものである。

そのころと比べると今年の田植え面積は約5倍にまで増えたものの、作業はほとんど一人。さんばいあげも一人で、普段よりチョッと多めのビールなどを少しだけ上等のツマミとともに、自分に"ご苦労さん" 

「さんばいあげ」の言葉の意味については全く無頓着であり、田植えの打ち上げだと思っていたが、少し気になってネットで検索してみると、「さんばい」は田の神様のことであり、「さんばいおろし」の儀式で神様にお出ましいただき田植えを始めるとともに、田植えを終えて神様に帰っていただくことを「さんばいあげ」と呼ぶことが解った。来年からは、地域の伝統を掘り起して自然を敬い祈ることを意識し、そういう何かをしてみたいと思っている。

田植え面積が増加したといったが、今年は大小合わせて21枚、約2.5ha。一人で政治活動の合間で行うには限界になってきたと感じている。私の地域では、近年イノシシ被害が増大し、稲を刈り取った後までその対策を強いられるようになり、このため、飯米だけを作っていた農家が耕作をあきらめてしまうような事例が随分とみられるようになってきた。

一方、米の価格は大幅に下落して、JAに出荷しているだけでは利益確保が非常に困難になっている。このことから、これまで農地集約の受け手となっていた中核農家が、圃場条件があまり良くない受託地を返却する動きが顕著になるなど、八方ふさがりの状況に陥っているのが現実である。

本来ならば、集落営農組織を立ち上げて、地域内の農地、環境を守っていくべきであろうが、現在の米価では実務に当たる人に賃金を支払うことができそうもない。ボランティア精神で協力してくれる人もいると思えるが、組織の継続を考えるならば、軽々しく無責任な行動はしてはならないと思っている。

TPP交渉が決着し、国や県などの方針が見通せるようになるまでは、少々の無理は覚悟の上で現在の個人経営を続けていかなければならない。

photo-1  我が家から 田植え時期、品種による差がある
photo-2  6月10日植えミルキークイーン(7月2日)

photo-3  6月16日植えミルキークイーン(7月2日)
photo-4  6月28日植えミルキークイーン(7月2日)

田植えの日によって、刈り取り(収穫)日が予想できる。今後の日照、気温変動による多少のずれはあるが、6月10日植えミルキークイーンは9月19日、16日植えは9月23日、28日植えは9月29日の予定。9月議会日程、行事予定、天候などを考慮しながら計画調整をする。


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