20090811 NO.4
◎建設水道委員会行政視察報告
 5月27日、富良野自然塾で環境教育プログラムの体験・視察を行った。最初に、塾長である倉本聰氏から環境教育の基本講義(緑の教室)を受け、つづいて、「裸足の道」、「石の地球」、「46億年・地球の道」を、フィールドディレクターの斉藤氏の指導のもと体験した。これらは全て今治西部丘陵公園に造られる予定のものであり、今治のものが着工される前に体験できたことは大変意義深いと感じた。
photo-3  倉本氏の講義 空気がないと生きられないことを体験中

「裸足の道」は、さまざまな路面材が配置されている道を、パートナーの介助で、目隠しをし、裸足になって歩くものだが、小雨降る中で合羽を着ての体験となった。特に聴覚と足裏の感覚が研ぎ澄まされて、見たことのない大自然の中に踏み込んだような感じであった。
「石の地球」は、地球を直径1mに縮小したオブジェであり、同縮尺で月、太陽の大きさ・距離を表している。それらの微妙な関係を実感することができたし、我々が暮らしている大気圏の薄さに驚かされた。地球の程よい大きさと太陽からの距離、奇跡のような偶然が、多くの生命体あふれるこの星を生み出したことを教えられた。
photo-4  裸足の道
photo-5  石の地球 地球の内部構造も見ることができる

「46億年・地球の道」は、地球の誕生からの46億年を460mの道で表している。1億年が10mであるから、1万年が1mmとなる。産業革命後、人類が地球環境を大きく壊し始めてからの200年は、なんと、わずか0.02mmである。凍ったり、沸騰したり、いろいろな変動を長い時間をかけて繰り返して出来上がってきた環境を、地球の歴史上で言えば、ほんのわずかな瞬間に大きく変えてしまっている現代社会に対し、何とかしなければならないという気を起こさせてくれるものであった。
photo-6  46億年地球の道 スタート
photo-7  46億年地球の道 白いのは氷河期を表している

富良野自然塾のフィールドは、閉鎖されたゴルフ場の跡地であり、これを元の自然の返す取り組みから、倉本氏らの活動が始まっている。その一環として、環境教育プログラムの締めくくりに我々も植樹して終了となった。
場所を管理棟の部屋に移して、副塾長の林原氏と意見交換を行った。今治での取り組み方針や、雪のため冬季には閉鎖しなくてならない富良野から出て行くことの意義、取り組みを広げるためにもなんとしても成功させなければならないことなど、時間を忘れて語り合うことができた。
大きな収穫を得ることができたすばらしい体験・視察であった。
photo-8  植樹作業 想像以上の悪質地盤
photo-9  林原副塾長と意見交換


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